2010年5月9日日曜日
リアリティを感じる写真
私がリアリティを感じる写真は「秋葉原通り魔札事件」の報道写真として毎日新聞により撮影された、犯行直後の現場を上空から撮影したものです。
私はそれまで、実際に人がケガによって出血している現場と言うものを見たことが無く、仮に見たとしても小学生の時の鼻血や擦り傷からの出血程度の軽いものでした。ですので「ケガや傷でによる出血」というものを、映画やtvドラマ等を通してしか見たことが無く、アクション映画などで刀で斬り付けられ、大量に血しぶきが出るシーンや、大きなケガをおっての出血等についても特に疑問を持つことなく「これは虚構だから、おおげさにやっているんだ」と思って見ていました。逆算的に「現実に、同じようなケガをおったとしても、こんなに出血はしない」と意識はしていませんでしたが、そう考えていました。
ところが、この写真に写っている、犯人のナイフに刺された被害者の、アスファルトに流れる血液の量は、私の想像をはるかに超えたものでした。私は前述の通り、ナイフに刺された事よる出血の量と言うものは、映画などの影響から「刺された傷口から少しずつ、少しずつ血が流れ出る。決して大仰なものではない」と決め付けていたのです。恐らく、虚構の映像作品で同じ光景を見ていたら「血、出すぎじゃない?」「リアリティない」とまで思っていたかもしれません。私はこの写真をみて、自らの現実感のズレを自覚し、同時に自分の予想を遥かに超える現実の多様性の一端を見たような気がしました。
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